ポン・ジュノ アーリ−ワークス

 一昨日と今日は晴れていたので、ついにカメラをもって散歩に行った。とりあえずバシャバシャ撮ってみたけれど・・・・。訳がわからないなりに、写真はこれからお勉強ですね。(笑)

散歩しやすい季節になったので、これからはあちこち散歩しがてら写真を撮りたいな。

 それから今日は家で『ポン・ジュノ アーリーワークス』のDVDを観た。前にもレンタルして観ているんだけれど、大好きな監督なんで、また観たくなって、ついにDVDを購入したのだ。特に見直してみたかったのは『支離滅裂』。韓国映画アカデミーの卒業制作の短編作品だそうで、テレビの討論番組に出てくるような知識人たちのあきれた日常生活を描いている。知識人たちの欺瞞を鋭く描いているといえばそうなんだけれど、人間たちの馬鹿馬鹿しさとか卑小さとかそういったものがシニカルに笑える仕立てになっている。そしてそれ以上に映画の主人公たちも彼らに振り回された人々も等しくみんな必死に生活している。やれやれ、私も生きていくことにするかって感じになれる映画だった。こんな短編映画を若いときに撮っているポン・ジュノって本当にすごいなあと思う。
前も書いたと思うけれど、私が韓国映画を観るようになったきっかけはポン・ジュノの『ほえる犬は噛まない』です。最初、ほとんど期待せずに観たんだけれど、軽く衝撃を受けました。以来、ポン・ジュノ作品には特別の思い入れがあります。(「ほえる犬は噛まない」は、今でもやっぱり面白いと思うんですよ。そりゃあ「殺人の追憶」「グエムル」よりは興行成績もふるわなかったらしいし、評価も低いんでしょうけれど、逆に「殺人の追憶」や「グエムル」を最初に観ても、あの衝撃は受けなかったんじゃないかなって思います。)けれどなぜこんなに気になるのかはいまだによくわからない。まあ強いていえば、ブラックで笑えて、社会を捉える視線がはっきりしているところが好みなんですが、何かいまだに言語にできないもどかしさを抱えつつ、でも気になるのでついつい作品を見直してしまいます。この夏に韓国に行った時も、ぼんやりとポン・ジュノ作品に思いを馳せることが何度もあって、その度に色々考えてみたけれど、どうもいまだにポン・ジュノ作品の魅力って説明しにくいですね。
 そこらへんも気になってこのDVDを観たんだけれど、今回は特典映像のインタビューをきちんと全部観てみたらこれが結構よかった。ポン・ジュノ作品の常連のキム・レハの分析とかなるほどなあと思ったし、パク・ヘイルが「監督は自分のメロウな演技を嫌う。」と言ったときは、思わずニヤリとしてしまった。また新作を観て色々考えられたらいいですね。