はじめてのソウル旅行

春ごろからの韓流マイブームが極まり、ついに8月21日から24日まで3泊4日で一人でソウルに行っていました。日本では最近は陽があるうちに外出してなかったのに、いきなり炎天下のソウルで動き回ったので帰国してからずっと寝込んでしまっていました。というわけで遅ればせながら旅行記を・・・。(ふだん旅行記はあんまり書かないのですが、生まれてはじめてのソウル旅行だったので挑戦してみます・笑)

8月21日(火)
午前9時半に成田を出発して、午前11時半に仁川国際空港に到着。大韓航空機内食は軽食だったせいか有名なビビンバじゃなかった。機内で「1番通りの奇跡」(原題)という韓国映画(主演は「セックス・イズ・ゼロ」の二人。)を見たのだけれど、予定より早く飛行機が着陸してしまったので、最後の15分くらいが早送りだったのに涙。金浦空港大韓航空を使ってヨーロッパに行っていた頃はよく乗り継ぎで利用していたのだけれど、仁川空港ははじめて。でもドラマや映画で見なれていたので違和感がなかった。(「マイ・リトル・ブライド」の最初のシーンを思い出しましたね。)
今回は何でも一人で計画するという旅の原則をやぶり(ただ楽をしたかっただけ。)、空港の送り迎えとホテルの手配を旅行社にしてもらうフリーステイというのにしたのだが、空港で早くも危機が訪れた。ゲートでツアコンがお出迎えのはずなのに、自分の名前も旅行社の名もない!人が少しまばらになってきたころ、やっと自分の苗字を発見したのだけれど、やっぱり旅行社の名がちがう。私の苗字はありふれているので、旅行社の名前が違うと間違っている可能性は非常に高いのだが、そんなことを言っていられない。恐る恐る声をかけたら、私のことでした!フリーステイも結構面倒なもんだなあ。
市内ではホテルにチェックインする前に免税店に連れて行かれました。海外旅行で免税店で買い物することってまずないのだけれど、せっかくだから日本じゃ売っていないバーバリーの香水を買った。(なぜこの香水だけ売っていないのかな?昔から謎。)その後、ホテルにチェックイン。ツアコンの女性は日本語の堪能な元気な人だった。最後まで3日もソウルでぶらぶらする私の無計画を気の毒がってくれて様々な提案を受けたけれど、こういうのって非常に困る。フリーステイってやっぱり面倒。
ホテルでチェックインをすませて午後3時半過ぎ、街に出発。泊まったホテルがソウル市庁のそばだったので、まずは周辺を散歩。北に北岳山があって、南に南山(ナムサン)があってその間に清渓川が流れている地形は非常にわかりやすい。江北にいる限りは道に迷わないなと思った。まずは清渓川ぞいをぶらぶらしながら、明洞(ミョンドン)まで歩いていった。途中、リブロで本とCDを物色。でもハングルはゆっくり読める程度なので、本の物色はあまりせず、CDを買った。(ちなみにこのリブロは「キツネちゃん、何しているの?」に出ていた。)ミョンドンではドラマでよく見かけた聖堂(「星を射る」とか「ランラン18歳」を思い出しました。)をみて、有名な繁華街をぶらぶら。途中、コンビニで、水とT-money Card(日本のパスモみたいなもの。チャージもコンビニでできる。)を買って、いよいよナムサンへ。
ナムサンにはソウルを見渡せるNソウルタワーがある。そして何といっても「私の名前はキム・サムスン」で有名なナムサン階段とケーブルカーがある。今回の旅行ではあまり韓流詣をするつもりはないけれど(時間がないので)、唯一の例外がやはりキム・サムスン関連の場所。そしてやはりソウルにきたら最初にケーブルカーに乗ってみたかったの!

ナムサンからみた漢江の夕暮れです。日の沈む方角の海まで蛇行しながら伸びていくハンガンの姿が美しかったな。昔の人はこのソウルの地形を本当にうまく生かしてこの街を作ったんだってよくわかります。あと高層ビルや高層団地群が思った以上にそびえている。空港からの道々でも高層団地群が多いなと感じていたけれど、上空からみると確かに多い。現代的で迫力ある風景だなあ。(でもなぜか「4人の食卓」を思い出してしまった!)
Nソウルタワーをから降りた後、ナムサン階段を降りなければと勇んだまではよかったけれど、恐ろしい事態が。降り口を間違えたせいで、歩けども歩けども階段までたどりつかない。ずいぶん急な山道を下っているなあと思っているうちに、ゆるやかな道にぶつかりそこからは夕暮れ時の散歩やジョギングする人々にまじってひたすらナムサンをぐるぐるまわっていた。こうしてゆうに1時間以上は歩き続けて、ようやくナムサンのふもとへ。初日から登山(下山)かよー。まあ日本より北にあるせいで一時間近く日が長いのが救いだったかな。
ふもとから市庁まで歩いて、午後8時、そこからナイトバスツアーに出かけた。これは漢江にかかる橋とか夜景の美しいところを中心にまわってくれるバスツアーなんだけれど、残念ながら私はナムサン徒歩下山がききすぎてバスの中でほとんど寝ていました。でも時々目を覚ましてみた夜景は本当きれいでしたよ。5000ウォンだからオトクだったと思う。ただこの後、またも受難!ツアーの最後にナムサン頂上付近のバスターミナルとまってそこで休憩下車できるようになっているんだけれど、夜のNソウルタワーを2,3枚写真にとって戻ってみると、何とバスが出発してしまっていた!ああいつもちゃんとバスツアーでは運転手に時間確認をして顔を売るのにな、この時に限って、言葉も聞き取れたし、問題ないと思ってしまったのが浅はかだった。2度目のナムサン徒歩下山はさすがに無理だったので、市バスにのって帰ることにした。路線も同じ系統のバスしかなかったので、終点はそんな遠くないだろうと思ってバスに乗ったまでは良かったのだけれど、その後、またも睡魔が襲ってきた。そして目が覚めたらまたナムサンの頂上にいた。循環バスだったの?この日3度目のナムサン。ホテルにたどり着いたら夜11時をまわっていた、トホホ。夕飯はコンビニで買って省略。帰ってきたらちょうど「僕の彼女を知らないとスパイ」のコン・ユと「宮」のチェギョンことユン・ウネ主演のドラマがやっていた。何がなにやらさっぱりだったが、大団円に近づいているらしいことはわかった。夜中のニュースは最近の学歴詐称についてのニュース一色だった(と思う。)。


8月22日(水)
朝8時起床。9時ごろホテルを出発。地下鉄で移動。昌徳宮(チャンドックン)へ出かけた。どうでもいいけれどソウルの地下鉄ってよく映画に登場しますね。(「猟奇的な彼女」なんかを思い出します。)私も旅行中は本当よくお世話になりました。(バスはいまいちよくわからないからね。)途中の乗り換え駅を歩いていたら、よく見慣れた光景が・・・。ここってキム・サムスンが地下道でジノンに自分の恋愛観を披露するシーンで使われた地下道だよね。そうそう、ここだ!あのシーン、カメラワークがよくて結構好きなんだよな。朝から嬉しかった。
チャンドックンは、世界遺産の建物で必ずガイドツアーで回ることになっている。朝鮮王朝時代の王宮の中でも一番保存がよいということだ。9時半からの日本語ツアーには間に合わなかったので、10時半からのツアーでまわった。実は今回の旅行の第一目的は王宮を見学すること。(一応、これでも職業柄、歴史好きなので・・・。)中でも5大宮は必ず見学しようと決めてきたのだけれど、暑い。とにかく暑かった!本当に炎天下の中、クーラーも庇もロクにない宮殿を回るのか?しかも建物と建物は離れているし、広大な庭園なんかもあるのに・・・。
それでもやっぱりガイドツアーは面白かった。できれば自分のペースでゆっくり全部みたかったけれど、ガイドさんのわかりやすい説明のおかげで、その後みた王宮を見学するポイントもわかったのがよかったかな。建物の造詣も美しい。日本の建物と似ているようでちょっとずつ違う。極彩色の色使いはもちろんのこと、柱や障子の組み方、特に壁や屋根の組み方なんかが面白いものが多くて、家に帰って写真みたらやたら壁が写ってた(笑)。

王の玉座です。玉座の後ろに太陽と月、五つの山があるのが象徴らしい。

あの「チャングムの誓い」で有名な建物らしいのだけれど、よく知らない。実はチャンドックンのツアーはチャングムファンには欠かせないらしい。この時も150人以上の人がツアーに参加していました。ここらへんには美しい楼閣がたくさんあります。

個人的にはこの建物が面白いと思った。王が両班の生活を学ぶためにわざわざ建てられたらしい。なんかテーマパークっぽい。
ツアーの後、お昼ごろ、近くにある昌慶宮(チャンギョングン)へ移動。豊臣秀吉によってかなり破壊されたらしいし、昔は動物園だったらしいけれど、大規模な復元工事をしたので昔の姿がかなり残っている感じがした。個人的にはこの王宮が一番ゆっくりまわれたし、歩くには規模も手ごろだったかな。炎天下でかなり苦しかったはずだけれど、今になると日差しをよけて建物に座っていた時に通り抜けていった風がとても涼しかったことを一番思い出します。

ここね。「キム・サムスン」でヒジンがヘンリーを連れてきた王宮なんですよ。この写真の場に立って急に気づきました。ヒジンがふざけて「我が家にようこそ!」とかなんとか言っていましたね。ちなみにヒジンがヘンリーに池で鯉をつかまえてくれとふざけるのものこの王宮の池でした。池にカワセミがいて優雅に飛んでいたのが美しかった。


あと、この鳥はなんぞ?宮殿やナムサンでよくみかけた鳥。黒い背中の羽が光沢で青くみえるのがきれいで気になった。カササギの一種?(望遠じゃないんでうまくとれなかった。)
ここからチャンギョングンとは通路でつながっている宗廟(チョンミョ)に向かった。
チョンミョには朝鮮王朝の王と王族が祀られている。ここも世界遺産。ただ王宮に比べると建物は少ないので拍子抜けの感あり。ただ森の中なのであまり暑い思いをしなくてすんだのがよかった。それと今でも李朝の末裔がここで祖先を祀る儀式を行うらしいのだけれど、その様子を映したビデオが面白かった。さすが儒教文化だ。「ランラン18歳」の一地方の宗家であれだけ大騒ぎになっているのだから、なるほど王家となると規模が違うなあと感心した。
この後、近くのタプコル公園をまわって、仁寺洞(インサドン)へ向かった。タプコル公園は三・一独立運動の発祥地で、今でも日本への抵抗運動をレリーフにして残している。日本人としてはちょっと緊張する場所だけれど、やっぱり見ておくべき場所かな。ただこの時は違う緊張が。この場所、老人天国なのです。暑さしのぎのおじさんやおじいさんであふれかえっている。大体、公園の中に入るとやあたらバチバチと音が聞こえて、最初何がなんだかわからなかったけれど、慣れてよくよく見てみると碁を打っている音なんですね。私の存在は浮きすぎて写真もままならず。
インサドンはこの旅行中、何度か立ち寄りました。伝統茶が楽しめたり、工芸品が買える繁華街です。おみやげ物もたいていここで買ったな。(サムスクのぬいぐるみもここで買いましたよ!)実は、私は韓国料理がほとんどダメで、それがこの旅行のネックになったくらい韓国料理に好きなものがない。キムチもダメだし、辛いものも好きではない。漬物も嫌いだし、肉料理もあんまりなあ。正直、炎天下でにんにくのにおいをかいだときは、それだけで胃がダウンした。(実際、旅行中ほとんど食欲なかった。)でも韓国のお茶はとてもおいしい。暑かったので暇さえあればインサドンでお茶していた。伝統茶はおいしい。ユジャ茶やオミジャ茶、あとシッケ(うすい甘酒って感じの飲み物)とか。特にオミジャ茶ね。何で日本にあれがないんだろう?(オミジャ茶は「宮」でチェギョンがこぼしていたので覚えた。)そしてお茶うけの揚げ餅とかカレもちとか、本当においしかった。おかげで滞在中、まったく飢餓状態にはならなかった。あと滞在中の食事はどうしたか?たいていミョンドンでお粥を食べてました。名物のアワビのお粥。あれは絶品。ただ夏なのにお粥を食べると体が温まってしまうのが難点だった。
そして5時近くだったかな。インサドンの近くにある雲峴宮(ウンニョングン)に行った。ここは五大宮ではないけれど、あの大院君の邸宅です。大院君は、朝鮮の近代史の代表的な人物ですよね。(ここらへんの朝鮮の歴史の複雑さっていうのはなかなか理解が及ばないのだけれど、「酔画仙」を観ていたら、この時代の複雑さの底流が理解できたような気がした。映画の主題は全然違うんだけれどね。)

ここもね、行ってみたら気づいた。「宮」のチェギョンはここにいましたよね?花嫁修業した宮殿はここですよね?
ここは王宮などに比べると地味かもしれないけれど、創建当時のままが残っているのがいいですね。人もほとんどいなくて、のんびりできました。
この後、インサドンから北上して北村(プッチョン)をぶらぶらした。伝統家屋が残る街並み保存地区で小さいギャラリーや美術館などがある。行ってみたら古い伝統家屋をとりこわして新しい伝統家屋をたてかえていた。つまり観光客の情緒に合うように伝統を作り直しているわけね。おかげで建物の構造が見れて楽しかった。


ここらへんを歩いていたら、学校の前で急におばさんに呼び止められて写真をとってあげると言われました。ここはあの「冬のソナタ」の学校らしいです。近くに家もあるといわれました。(誰の家かな?)言われてみればそうかもなあ。私は「冬ソナ」はとびとびにしか見てないのでよくわからないんだよね。写真も結局とらずじまいだった。
このあとで一度ホテルに帰り、少しだけ休んでまた出かけました。行き先はヨイド(地下鉄の駅だとヨイナル)ここから漢江遊覧船が出ている。この旅行中、唯一、江南(カンナム)で遊んだのがこの時。ヨイドは国会議事堂とかオフィスビルが建ち並ぶ地区。ここと対岸のマポあたりはこれからもっともっと開発が進むはずだ。(カンナムの開発っていうと、1970年代を舞台にした「マルチュク青春通り」を思い出す。それに「キム・サムスン」のお姉ちゃんはマポのマンションを慰謝料に離婚していたな。)

写真の手前の金色のビルが大韓生命63ビル。ここが「フー・アー・ユー?」の舞台のビルかな。違っているかもしれないけれど。


あと、このヨイドの漢江市民公園は、なんといっても「グエムル 漢江の怪物」の舞台です。行ってみたら、本当に映画みたいな売店がたくさん並んでいて、川原にはゴザも敷いてあってみんながそこで食べたり飲んだりくつろいでいたので嬉しくなってしまった!みんな遅くまでのんびりしている。その感じがいいんだよなあ。そしてこの風景をぶちこわすのがグエムルなのか。なるほどなあ。橋の下までグエムルを探しに行ったときは、思わず息をひそめてしまったよ。(ちなみにポン・ジュノ監督の「ほえる犬は噛まない」は私の韓国映画観を変えた一作です。この監督作品は一作ごとに作風をがらっと変えてくるように見えて、実は作品のテーマの根底は揺らがないと思う。)
このあと遊覧船にのってから帰った。遊覧船に乗ろうと思ったのは「オーバー・ザ・レインボー」でみたから。あの映画も何度も観ても飽きない映画の一つだな。
ホテルに帰ると、テレビでは「王の男」のイ・ジュンギ主演のアクションドラマをやっていたが、例によって何がなんだかよくわからなかった。

8月23日(木)
8時起床。9時すぎに出発。体がかなりだるい。よく考えれば、昼間12時間以上動きっぱなしで行動しているんだからなあ。私って、一人旅だとどうしてこうもだらだらと過酷になってしまうのだろう?いつも反省するけれど、結局は目の前の光景に飛びついてしまうんだよね。ホテルを出発して、南大門へ行ってから又もナムサンへ。(南大門の市場はこの時少しみてまわったけれど、今回はそれ以上はパス。)ナムサンに何しにいったかというと安重根記念館があるから。安重根伊藤博文を暗殺した人です。記念館はとても小さいけれど、日本語も書いてあるし、当時の日本語の新聞なんかもあるからわかりやすいと思います。暗殺のシーンを再現するジオラマ(みたいなもの)があってそれが結構興味深かったです。安重根がどういう人か知らなかったんだけれど、今回、結構バックグラウンドが知れてよかった。それから伊藤博文韓国併合をどう考えていたかは別として、やはり安重根による伊藤博文暗殺っていうのが韓国併合を象徴する事件だったことがよくわかりました。(「ロスト・メモリーズ」でもそうでしたね。あれはSFのわりに歴史が面白かった。)

記念館を出て、さて、行きとは違う階段をおりようかなと思ったら、ついに発見!「キム・サムスン」の名場面、2話とラストシーンで登場したナムサン階段です。ああ、これで旅行の目的は達したようなものね。
このあと市庁に戻り、徳寿宮(トクスグン)を見学した。

行ったらちょうど守門将の交代儀式をやってました。ラッキー!
この宮殿には、いくつか西欧建築が建っていて、伝統的な建物のとのバランスが面白い。それにオフィス街のど真ん中にあるのでまわりのビルとのバランスも楽しい。ちょうど今ここでウィーン美術史美術館展やっていて、ああみたいなあと思ったんだけれど、時間の関係上、泣く泣くパス。近くのソウル市立美術館ではモネ展もやっている!今回は国立中央博物館(行ったら見学に一日以上はかかる、絶対。)もパスだし。だから3泊ばっかりじゃダメなんだよなあ。こういうの軽いフラストレーション。

トクスグンのまわりは気持ちのよい散歩コースでした。
散歩しながら、ぶらぶらと慶熙宮(キョンヒグン)へ。キョヒグンは最近に再建されて公開された宮だから5大宮の中でも一番新品って感じのする宮殿だった。だからほとんど人もいなかった。この宮殿をのんびりまわって、ついに景福宮キョンボックン)へ行った。キョンボックンこそ李成桂の建てた正宮である。最近だと「宮」の舞台地だよね。(「宮」の原作マンガの題名は「ラブ・イン・キョンボックン」だもんね。)ただ行ってみたら、あの有名な光化門がない!柳宗悦が破壊に反対したという光化門が・・・。実は今このあたりを公園にする計画で工事中なんだって。まあしょうがない。

復元工事の済んだ興礼門前でも、ちょうど守門将交代儀式をやっていました。


キョンボックンの壁の数々。芸術品ですね。

勤政殿のまわりの回廊。
キョンボックンは現在どんどん復元工事が進んでいて、これからもっともっと見所が増えてくるんだろうなあ。東宮が住んでいたあたりの復元工事もこれかららしい。(本来ならシン君はここにいるはず?)醤油庫を再現工事していたのがちらっと見えて面白そうって思った。渡会楼はもう少し情緒ある建物かと思ったのだけれど、宴会やらなきゃわからないな。実はキョンボックンで日射病になりかけました。だんだん体から力が抜けていくし、水分をとっても体がもとに戻らない。いやあ、あの時は焦った。結局、ポカリスエットを飲んだら持ち直した。ポカリスエットって偉大な飲み物だ。

キョンボックンを出た後、王宮のまわりをぶらぶら散歩。サムチョンドンキルあたりはギャラリーがあってのんびりした雰囲気がある。近くに昨日行ったプッチョンもあるし、これからのアートなエリアなんだろう。サムチョンドンキルを一通りまわったらそのまま青瓦台へ。青瓦台は大統領官邸のこと。キョンボックンの神武門の目の前にある。「ピアノを弾く大統領」というコメディもありますが、ここに来ると「大統領の理髪師」を思わずにいられません。
物々しい警備だったので、写真をとって大丈夫かなと思ったんだけれど、近くの警官(この人、美人でしたよ)に断ってとりました。

キョンボックンの周りの道にあったギャラリー。遠目にも草間弥生さんのカボチャだってすぐにわかりますね。

さてこの後、ついに今回の裏目的であるキム・サムスンの家探しに出発!いわゆる観光地ではない住宅街に出かけるのでちょっと緊張。学校帰りの高校生(もう学校がはじまっているのね。)や買い物帰り、仕事帰りの人にまじってバスに乗ると、ふだんの韓国の人の生活が垣間見えてちょっと楽しい。今回の旅行のためににわか韓国語学習をしていったんだけれど、ほとんど使いませんでした。でもハングルが少しでも読めて良かったって実感したのがバスの中。地下鉄だとローマ字表記も漢字も書いてあるから心配ないけれど、バスは特定のバス停以外は書いていない。だからバスに乗るといつも緊張していたけれど、でもバスの方が身近に生活が見えて面白いんだよね。で、私はキム・サムスンの家に行けたか?

これは見覚えのある風景ですよね。サムスンの家のバス停までは結構すんなり行けたんですが、そこからはダメでした。あの有名なベンチももちろんあったんですが、半裸のおじさんたちが夕涼みしていたので写真をとるわけに行かなかった(涙)。トンネルや家を探して、バス停のまわりをうろうろしてみたけれど、ここら辺の住宅街は思った以上に坂が急なので上ったり下りたりが途中で嫌になりギブアップしました(又も涙)。
帰ってからは、清渓川ぞいをぶらぶらして(ここはよい散歩コースですよ。)、夕飯を食べていつもより早めにホテルに帰って薬を飲んで寝ました。

8月24日(金)
7時起床。いよいよ帰国の日です。ちょっと早めに起きたのは、荷物の整理をするためです。朝のニュースもまた学歴詐称問題でした。ただ途中で急にキム・サムスンが出てきたので何々?って注目していたら、名前を変えたがる人の特集でした。途中で名前を変えて結婚にこぎつけた男の人が出てきたけれど、漢字で見る限り悪い意味の名前じゃないのになぜ変えたがるのかなって思った。やっぱり音や響きの問題とかがあるんだろうなあ。
9時にチェックアウト。荷物をホテルにあずけて何とハンジュンマク(韓国の伝統サウナ)に出発。今回のフリーステイプランでツアコンの人が勧めてくれたのでついに圧力に屈してというのもあるけれど、かなり疲れてしまって観光をできるような体力もなかったし、帰りの飛行機までの時間が中途半端だったので、出かけてみました。行ったのは麻布をかぶってサウナに入り汗を流した後で風呂に入り、その後、アカスリを受けてマッサージとパックをうけるというコース。でもこの時だいぶ疲れていたし、具合が悪かったので、気持ちがいいのか悪いのかさっぱりわからなかった。キュウリパックはやっぱり嫌いだな。(キュウリが嫌いだから。)でも私のアカスリをしてくれたおばさんはとても優しい人でした。(「初恋のアルバム 人魚姫のいた島」のアカスリおばさんとは大違いだったです。どうでもいいけれどあの映画のチョン・ドヨンは可愛かったな。チョン・ドヨンは韓国映画の中で一番好きな女優さんです。)サウナが終わった後は、ミョンドンでおろしてもらいお昼ご飯を食べてブラブラしました。
そして午後2時半、ホテルに帰って、空港までの迎えの車を待っていたのだけれど、全く来ない。途中、渋滞に巻き込まれてなかなかホテルに着けないとツアコンの人から電話をもらったけれど、3時過ぎても来ない。これじゃあチェックインにまにあわなくなってしまうのでいので、自力で電車で空港まで行こうかなと思い始めたら、やっと3時15分ころ車がやっときました。ガイドさんが謝ってくれたけれど、渋滞で果たして空港までたどりつけるのか?しかもホテル出たら、運転手さんが何やら大喧嘩している。駐車トラブルだったらしいです。映画でよく聞くような悪態を付き合っていました。で、そこで運転手さんはキレテしまったんでしょう。出発しましたが、ありえない車線変更など違法運転すれすれのことをやりだしました。しかも渋滞だったので裏道を使いまくりました。「屋根部屋のネコ」とかに出てきそうな住宅街(屋根部屋って本当にあるのね。)や「ほえる犬は噛まない」あたりに出てきそうな団地の中を疾走していってくれました。これは本当にブラボー!フリーステイって結構いいなあって思いました。
5時ごろにやっと空港につき、チェックイン。出国審査やら免税品の受け取りなどをしてから出発ゲートにいったら搭乗時刻30分きってました。こんなリスキーな体験をしたのは初めてです。
午後6時半に仁川を離陸。9時に成田に到着。帰りの機内食もビビンバが出ませんでした。いやあ短い旅行だったけれど、すごく疲れた。