映画「マッチポイント」

 先週は後半、ダウン。という訳で、知らぬ間に9月になっていた。8月後半にあったことを少しまとめてみると・・・。先々週の土日に近所の神社で盆踊り(やや季節はずれかな)やっていた。通りかかったら、今時には珍しく盛大っぽかったので、出店をのぞいてみた。こういう縁日にくるのは何十年ぶりのことだろ?たこ焼きや水あめ、綿あめを買い食いした。ヤバ、親に怒られる(小さいとき買い食い禁止だったんです。)と反射的に思ってしまった自分がちょっと情けなし。
  先週、HMVであまりに懐かしいTHE FLIPPER'S GUITARのCAMERA TALKの復刻CDを買ってしまった!このCDの中にあるCAMERA!CAMERA!CAMERA!とBIG BAD BINGOは今でも特に好き。いつもはシングルのバージョンで聞くことが多かったけれど、久しぶりに聞くCDのアレンジもいい。1990年の作品なのか。曲を聴いていると、過去の白昼夢をさまよっちゃいますね。
 後、先週は恵比寿ガーデンシネマでウッディ・アレンの『マッチ・ポイント』を観た。今回は、ウッディが舞台をニューヨークからロンドンに移した注目の作品。しかも今回は定番の喜劇じゃなくて、シリアスなサスペンスぽい作品。貧しいアイルランド人の青年(ジョナサン=リース・マイヤーズ)がイギリスの金持ち階級の娘との逆玉をねらって成功するが、妻の兄の元婚約者のアメリカ女性(スカーレット・ヨハンソン)とも関係をもってしまって、次第に板ばさみになり、おいつめられていくというストーリー。話自体は、名画「陽のあたる坂道」とかと似ている定番ともいえるストーリーだと思うけれど、そこはウッディ・アレンならではの映像だし、結末もすごく苦くて水準以上のものに仕上がっていると思う。大体、去年、やっぱり同じ場所で「メリンダとメリンダ」みたときも思ったけれど、ウッディ・アレンはシリアス・悲劇ものでも水準以上のものをつくれるのであって、だから今回の出来だって驚くにあたらん。
 今までのニューヨークものとちがって展開がのんびりしているような気もするが、それだってロンドンとニューヨークの都市の時間の流れ方の違いや空気をうまくとらえているなあと思えた。ジョナサン=リース・マイヤーズのロンドンでの行動は、現実のウッディ・アレンに重なる部分があるんだろう。そのリンクの仕方に無理のない設定になっている。役者もそろっていていい。
 ただ絶賛かといわれると、ちょっとひっかかるな。やはりウッディ・アレンにはニューヨークの神経症的な笑いを追求してほしい。そしてその神経症的な世界から一瞬垣間見えるヒューマニズムにすがりたくなる。(以下の引用はちょっとうろ覚え)
「人とのつきあいは非理性的で、およそ不合理なことばかり」(byアニー・ホール
「不必要な精神問題を次々に作り出すマンハッタンの人々、それは解決不能な宇宙の諸問題を逃れるため」(byマンハッタン)
「神がいるかはわからない。神がいなくても自分の人生を死ぬまで楽しめばいい」(byハンナとその姉妹

 まあ、定番ばかり求めるのもどうかとは思うんだけれど・・・・。


あと最近、すごく気になっていること。これも近所のクリーニング屋の店先に、人間の背丈ほとのシャアザクのフィギュア(プラモにはみえない)がもう少し小さい1メートルほどのガンダムのフィギュア(これはプラモかも)とともにガラスケースに飾ってある。一体、どんな由緒のある品なのだろう?聞いてみたくてたまらないのだけれど、あいにくクリーニング屋には行かないのできっかけがない。