映画「ブロークン・フラワーズ」など

今日、いつもより少し遅い電車に乗ったら、なんかまわりが変。そうか、女性専用車両の時間帯だったんだ。私が乗ったのは前から3両目、そこはまさに男性専用車両だった。車両を移ろうかなって思ったんだけれど、かなり奥に入ってしまっていたのでムり。本当に居心地悪すぎ。そうしたらなぜか前に立っていたおじいさんが、降りるときに私の頭をなでて出て行った。なぜ?一日考えてみたけれど、全くわからない。思いついたのは、①男性専用車両にいた私をリラックスさせたいと思った。②私の髪の毛が逆立っていたので直した。③手のやり場に困って私の頭にのせてみた。④私がおじいさんの死んだ娘にそっくりだった。⑤私があまりにかわいかった。さてどれでしょう?今度から女性専用車両にのろう。でも朝はあそこも結構すごいんだよなあ。

 今日は、仕事がはやく終わったので、帰りに新宿で映画を二本観た。「ブロークン・フラワーズ」と「グッドナイト&グッドラック」。
ブロークン・フラワーズ
ビル・マーレイ扮する男のもとへ昔つきあっていた女性とおぼしき人物から手紙がきて、あなたと私の息子が訪ねていくということが書いてある。ビル・マーレイは、手紙の真相を探るべく、昔つきあっていた女性たちを訪ねていくというストーリー。朝日新聞に「男性版・舞踏会の手帖」って書いてあったけれど、その通り。(とか言って「舞踏会の手帖」ってみたことないんだよね。観てみたい。)でもそこはジャームッシュなので、昔つきあっていた女性たちを訪ねるからといって、そういうストーリーにありがちな過去への詠嘆とか現実逃避みたいな感傷には流れない。そこがジャームッシュのよいところだ。昔つきあっていた女性たちっていうのも、シャロン・ストーンとかジェシカ・ラング、ティルダ・スウィントンなど個性的な女優ばかり。(ビル・マーレイが別れたばかりの女性の役はジュリー・デルピーだったしね。)
 それと父・息子物っていうのは映画では永遠なるテーマで、最近はいろいろなバリエーションで語られていると思う。でも父子物はまずは「息子」を捕まえないかぎり成立しないわけで、そういった意味でも、この映画は脱力した父子物としてもおかしかった。
 
グッドナイト&グッドラック
1950年代のマッカーシー赤狩りと対決したCBSのキャスターのマーロウの実話をもとにした映画。正直言って赤狩りとかマッカーシズムに興味がないとわかりづらい映画かなと思った。マーロウとマッカーシーの対決だって盛り上がらないしね。でもまあ私は結構この時代に興味があるというか、このテーマでつくられた映画っていうとやっぱり観てしまいます。テーマはいいと思った。ストーリーだってそんなに悪くないと思う。ただ音楽とモノクロ画面がうるさい。そりゃあ、1950年代といえばジャズですよ。でもああかぶせられるとダサすぎ。それにあのモノクロ画面は確かに一見緊迫感あおっているように見えるけれど、逆にどうかな?あの映画をカラーでとることができたのかどうか?そんなことをちらっと思わずにはいられませんでした。
私の長年の疑問:ジェルシャ・アボット(足長おじさん)は、マッカーシーと対決しただろうか?