オブラディ・オブラダ

 先週はテストつくって、一週間、過ぎた。一週間以上前に全てのテストをつくりあげるなんて(印刷も済んだ。)、私としては異例のことだ。でもテストにかまけているうちにチャンピオンズ・リーグは終わり(今年はすごく面白かった。アーセナルバルサも特に応援していなかったので、試合そのものが楽しめた。)、内野聖陽は結婚することになり(その節は各方面から励ましとも慰めともつかぬお言葉をたくさんいただき、ありがとうございました。でも私、そんなに内野ファンを公言していたのでしょうか?)、今日は気づいたら「曲がり角の彼女」の再放送の最終回だった。(最終回は結構面白かった。)なんだかすごい速度で世の中はまわっているような気がした。そしてもう全くその動きに自分がついていけてないような気になってきた。この一週間で私が出会った心踊る出来事といえば、新宿南口でティッシュ配りのお兄さんがみんながティッシュを持っていかないので業を煮やして叫んだ一言「ティッシュに泣くものは、ティッシュに泣く」であった。すごい迷言である。
 このままだと「ブロークン・フラワーズ」も「ダ・ヴィンチコード」も観ずに人生が終わるのではないだろうか?(困ったものだって誰も困らないだろうけれど・・・。)

 先週は比較的に本やマンガが多く読めた。早川の異色作家短編集、フレドリック・ブラウンンの「さあ、気ちがいになりなさい」は久々に星新一の書くような短編読んだなって思ったら、翻訳者は星新一だった。なるほどね。朝のラッシュの中では一番よみやすい短編だった。
 その他は、普通に「ハリー・ポッター」の6巻も読んでみた。ほとんど惰性で、一晩でいっきに読んだ。特に感想はなし。
 それと先週はマンガを多く読んだ。浦沢直樹の「PLUTO」の3巻をやっと手に入れて読んでみた。私はアトムには熱狂したことはほとんどないけれど(アニメをところどころかじったくらいか。)、それでもやっぱり面白い。
 それから高野文子の「黄色い本」と「ラッキー嬢ちゃんの新しい仕事」を読んだ。どちらも高野文子の独特の世界で楽しかったけれど、特に「黄色い本」は面白かった。(今更ながらの感想ですが・・・。)面白いなんてもんじゃなくて、感動した。いや、感動なんてもんじゃなく・・・・一体、なんなんでしょうか?「チボー家の人々」と
マンガの世界のリンクの仕方が本当にいいんだよね。確かに読書の醍醐味って、ああいう異世界と現実の渾然一体となった関わりの中にあるような気がする。そしてそのマンガの世界が読者の生活とリンクして、無限にリンクし続けるような感覚。どの作品でもできるという訳じゃない。巨人とか天才とかいう言葉がおよそ似合わない日常的な作品世界だけれど、高野文子の独特の日常感覚は引きずり込まれるし、そこから容易に離れられない「凄み」があると思う。