映画「ハッカビーズ」

 久しぶりに映画館に映画を観にいった。恵比寿ガーデンシネマの「ハッカビーズ」。ハッカビーズというスーパーのエリート社員のジュード・ロウとオタクな環境保護活動家のジェイソン・シュワルツマンが対決するというとってもヘンな映画だった。ジェイソン・シュワルツマンジュード・ロウと対決するためにダスティン・ホフマン扮する哲学探偵のもとを訪れ(探偵助手の役はリリ・トムソン)、「汝自身を知れ」みたいなことを言われ、あとは映画のストーリーはぐちゃぐちゃになるような悪戦苦闘をする。そこに火が消せない消防士のマークウォルバーグとか、スーパーのキャンペーン・ガールでジュード・ロウのガールフレンドであるナオミ・ワッツとか、哲学探偵の元弟子であるイザベル・ユペールとか、とにかく不条理ストーリー炸裂映画だった。
 「スリーキングズ」の監督作品なので、ああいう娯楽作品を求めていくと痛い目にあうかも・・。かく言う私も、実は変な人たちがたくさん出てくる不条理ストーリーって、結構、好きなはずなんだけれど、この映画にはちょっとのりきれなかったという感じがした。セリフとかもよく聞けば楽しいのかもしれないけれど、いまいち頭にすっきり入ってこないというか、なんというか映像にもっと工夫が欲しい気がした。ストーリーもセリフも登場人物もそれなりにぶっ飛んでいるのに、映像だけがつまんないんだよな。とはいえ、土曜日の午後の恵比寿ガーデンシネマをあれだけがら空きにし、映画の途中で席をたって出てしまった客をあれだけみたのも久しぶりなので、本当はものすごくスゴイ傑作なのかもしれないと思ったりして・・・。

 帰りは、渋谷HMVに行って、CDを買う。山崎まさよしのベストアルバムとミスチルの「I LOVE Y」を買った。5倍ポイントだったので、ラッキー。エレグラのチケットも手に入れた。(こちらはポイントに加算されなくて残念。)それから、同じく渋谷のブックファーストにいって、エリクソンの新刊「アムニジアスコープ」とピンチョンのデビュー作「V.」、ロジェ・グルニエフィッツジェラルドの午前三時」を手にいれた。当分は、これらの本やCDを聴いて楽しくすごせるだろう。


 最近、一週間に家で観た映画のメモ:
「巴里の恋愛変奏曲」1925年のオペレッタの映画化らしい。いかにも1920年代的なオペレッタだった。全く内容違うけれど、あの「シカゴ」と双璧か。でもこちらはやっぱり舞台で観たほうが面白いかな。
「舞台より素敵な生活」スランプに陥った子供嫌いな劇作家(ケネス・ブラナー)が、近所の女の子とおっかなびっくり仲良くなっていくうちに子供が出てくる新作を書くとういストーリー。ケネス・ブラナーのセリフが聞かせるし面白い。ロビン・ライト・ペンはいつもと感じが全く違っていたけれど相変わらずきれいだな。
ポロック 二人だけのアトリエ」アメリカの前衛芸術家であるジャクソン・ポロックの伝記映画。エド・ハリスが監督と主演やっている。妻役がマーシャ・ゲイ・ハーデン、この夫婦は迫力あった。創造するってことのこわさがよくわかる作品。
S.W.A.T.コリン・ファレルって映画雑誌とか読むと派手に書かれているけれど、意外と地味な役者だなっていつも思う。この作品でもそう。もっとアクション全開のストーリーなのかなとも思ったけれど、思ったよりアクションシーンは少なかったし、事件起こるまではテンポが悪いかなとも思った。でもまあ楽しかった。