ゴッホ展など

 

 今日は勤め先が休日だった。とにかく最近疲れている。体調も万全じゃない。一日中、寝てたい!けれどもゴールデンウィーク中に長蛇の列だった「ベルリン至宝展」も行っておかなきゃならないし、5月中の映画のチケットも持っているし、嫌々10時ごろ起きたら、起きたそうそう、親から国立近代美術館のゴッホ展の招待券もらってしまった。ベルリン至宝展なんか目じゃないほど連日、長蛇の列だという噂のあのゴッホ展!会期は5月22日まで。なんで私が行かなきゃいけないのだ?そんなにゴッホ好きでもないのに・・・。かといって目の前のチケットをほかせるほど超然とした性格でもないので、うだうだ出かけることになった。
 でも行ってすぐ後悔。近代美術館の前に行ったら、100分待ちの札。思った以上に長い列。これから絵画を楽しもうというよりは、強制収容所に入るのを待っているような気分になってきた。大体、あそこに並んでいた人たちの何パーセントが真剣なゴッホファンだったんだろうか?(私も含めて90%近くは、ゴッホなんてどうでもいいと思っていたと思うんだけれど・・・。)
 まあ、最終的には1時間ちょっとで中に入れましたけれど、入ったら入ったでまた、大変。結局、30分足らずで出てきてしまった!でも、結構、気に入った絵もありました。「公園の小道」、「サン=レミ療養院の庭」とかいいなあって思ったし、今回のゴッホ展のチラシに使われている「夜のカフェテラス」なんかは見ようによっては、シュールレアリスティックで、マグリットのあの有名な「光の帝国」を思わせるところがあって面白かった。ポール・シニャックの絵が2枚ほどあってよかった。
 ゴッホ展はそうそうにでてしまったけれど、久しぶりに常設展のほうはゆっくり回った。実は近代美術館の常設展は、そんなに頻繁に来ないけれど、結構、好き。クレーやカンディンスキーの絵があるし、近代日本画の名作がそろっている。古賀春江の「海」、佐伯祐三の「ガス灯と広告」、作者を忘れてしまったけれど昭和初期の「新宿駅」とか好きな絵である。それに特別展もいつもいい。今日も「源平合戦絵巻」や「ウォール街」とか見られた。あと今日見た中で一番印象深かったのが写真展の特集で椎原治という人の写真。昭和初期の写真なのだけれど、すごい現代的で芸術的で不思議な感覚に陥った。一方で、ナチスの迫害を逃れて日本にやってきたユダヤ人をとった写真などはジャーナリズムに徹していてすごくよかった。それからあと、近代美術館は、ラウンジや喫茶室は眺めもよく、ゆっくりできる時は最高にのんびりできるよい場所で、今日は文句ばっかり書いたけれど、本当は、オススメの美術館である。

 ゴッホ展を見た後、4時近かったけれど、金曜日は博物館は8時までやっていることを思いだして、上野のベルリン至宝展も行くことにした。でも、お昼も食べてなかったので、どこかで食べようとふらふらしていたら、九段下まで歩いてきてしまったので、結局、そのまま御茶ノ水まで歩いてしまった。(お昼は久しぶりにマックで食べた。)御茶ノ水から上野まで電車で行き、国立博物館へ。さすがに5時過ぎの博物館はがら空きで、ゆっくり見ることが出来た。まあ全体としては面白かったけれど、やっぱり展示物が散漫って感じがした。古代エジプト古代オリエントの展示物は見るべきものあった。ただペルガモン美術館のすごさを考えるとね、もう少し豪華なものを見たかったかな。ミュージアムショップで、ベルリン熊のTシャツ買った。

 帰り、新宿のHMVに久しぶりに行った。いろいろ視聴した。視聴した中では、FOUR TETが良かったかなあ。アウテカも買おうかどうか迷う。結局は、ASIAN DUB FOUNDATIONの ENEMY OF ENEMYとCLUSTERの ZUCKERZEITを買って帰った。聞いてみたら、クラスターは1974年のアルバムとは思えない。けれどやっぱり少しばかり古臭いかな。面白かったけれどね。

 それから一昨日、新宮一成の「ラカン精神分析」(講談社現代新書)を読み終えた。