映画 『ガーゴイル』

 今日は、昼間に家で映画『ガーゴイル』をDVDで観た。クレール・ドゥニ監督で主演はビンセント・ギャロ。クレール・ドゥニっていえば、「パリ、18区、夜」。あの作品は、パリという使い古されたテーマをまったく違う形でとっていて、社会学的にさえ観ることができたし、部屋の中のどぎつい色彩感覚の映像がすごく好きだった。それにビンセント・ギャロといえばいわずと知れた「バッファロー’66」。すごい組み合わせだなあ。期待して観た。
 ストーリーは、2組の夫婦がいて、ビンセント・ギャロとベアトリス・ダルは、ある種の新薬の人体実験を行い、その薬の思いがけない副作用で苦しむってもの。ビンセント・ギャロの妻は夫の病がわかっていないので傷つきっぱなし。ベアトリス・ダルの夫は妻のために一生懸命、新薬の発明に力を注いでいるけなげな人だった。と書くと、まあ単純な筋だけれど、映像的にはアーティスティックな部分がかなりあって、難解なストーリーに見えなくもない。パリのきれいな映像が随所にみられて、そういうのは結構好きだった。ただ、かなりスプラッタなシーンが多い。これにはちょっと閉口。特にあのエグいセックスシーンはどうよ?って感じ。見ようによってはアートなのかもしれないが、ホラーもしくはファルスだな、あれは。

 
 夜は、何枚かアルバム聞いてみたのだけれど、気に入ったアルバムを書いておこう。

 MOUSE ON MARSのRADICAL CONNECTORは、前作に比べるとかなりヴォーカルが多くなっているけれど善戦している。個人的には、前作のIDIOLOGYがベストだと思うけれど、MOUSE ON MARSは、ドイツ回帰を果たすきっかけになったので買いである。
 ~scapeの but then againは、いかにものジャーマンテクノっぽいのだけれど 音が割と気に入った。いろいろなものがコンパクトにまとまっていて聞きやすかった。
 ROBERT MALMBERG TRIOの LINNEAは、前から持っていたのだけれど、最近、とっても気にいっているアルバム。買った当初はちょっと軽いかなって思っていたけれど、色々なタイプの曲がつまっていて、一枚通して聞いて嬉しくなるというアルバムなんだとわかってきた。澤野工房のアルバムって聞けば聞くほど味が出る。ロバート・マルンベルグってほかに演奏ないのだろうか?それからやはりジャズは、3ピースバンド(ピアノ、ベース、ドラムス)なのかと思う今日この頃である。