Jaco Pastorius WORD OF MOUTH

 水曜日にHMVに行ったとき迷って買わなかったlcd soundsystemのCDであったが、やっぱり欲しくなったので、仕事の帰りに新宿のHMVに寄って買うことにした。新宿のHMVに行ったのは1月のトリプルポイントセール以来だったのだけれど、微妙に売り場が変わっていた。(テクノコーナーは書籍売り場があったほうに移っていた。)一通りお気に入りのコーナーをうろうろしていたらジャズコーナーにジャコ・パストリアスの名アルバム『ワード・オブ・マウス』の輸入盤CDが1090円で売っていたので買ってしまった。
 何を隠そうジャコ・パストリアスこそは、私にとってのアイコンである。今でこそいろいろな音楽を聴くけれど、そうなったきっかけはジャコだった。世の中にあふれる音楽を聴いてみたいという気にさせたミュージシャンだった。そのすばらしいベーステク、音楽メイキング、何もかもジャズ・フュージョンやベースという楽器のフィールドを越えていたと思う。(今思えば、80年代のフューション・ブームも輝かしかったと思うけれど・・・。)
 ジャコには『ジャコ・パストリアスの肖像』という名盤もあるが、『―肖像』がぴんと張り詰めていて透明感あふれるアルバムだけど、ちょっとばかりすごすぎるのにたいして、この『ワード―』のほうは、もう少し気が抜けていて楽しい。とはいえ、ジャコの天才が余すところなく発揮されたアルバムであり、聞いていてこちらまで世界に放たれていくような開放的な気分になれる。けれど彼の悲惨な死を思う(1987年に9月21日に35歳で亡くなった。)と、このアルバムってなんなのだろう?

 lcd soundsystemについてはまた今度書くつもり。