廣野由美子 『批評理論入門』

 昼間は、大学院の時の友人が結婚して岡山に引っ越すことになったので、院の先輩の家で送別会をした。先輩の手料理がおいしい。(それが目当てで集まっている節も・・・。)そして送別会なのに、ほとんどそういう話しなかったのが、いつもながらの私たちか?非常に楽しい会だった。

 帰ってきたのは、今日も真夜中だったのだけれど、それから本を読んだ。廣野由美子『批評理論入門 「フランケンシュタイン」解剖講義』(中公新書1790)。文学批評論の入門書って読めば読むほどわからないものが多かったのだけれど、本書はすごくわかりやすかった。まずこの本では、小説技法と批評理論をわけて解説してあったので、それぞれのちがいが非常にわかりやすかったこと。また、『フランケンシュタイン』という一作品を題材にしたことで、文学批評の持つ多様さが実感できたことが良かった。自分が本を読んでいる時に、今、自分はこんな技法でこの本を批評しているなってことがわかるようになる一冊であった。