やっぱり 映画 『ダーティー・ハリー』でしょ?

  
 先日、アカデミー賞の発表ありましたね。って言っても、実はあんまり興味ないけれど、今年はクリント・イーストウッド作品強かったなあ。『ミリオンダラー・ベイビー』はそんなによい作品なのか。これはぜひ観にいきたいと思う。とか言いつつも、実は私はあんまりクリント・イーストウッド監督の作品にピンとこない派である。いやあ悪くないんだけれど、どうもしっくりこないんだよね。こういうのってただの好き嫌いの問題なんだろう。去年の『ミスティック・リバー』もティム・ロビンスケヴィン・ベーコンが大好きで、ストーリーも結構好きだったのだけれど、サイコーっていうにはのり切れなかった。なんかイーストウッド作品って、圧倒的な存在感ある男性キャラと書割り的な役割から脱しきれない女性キャラの組み合わせでストーリーが空転している感じがするのだが、そんなこと思うのは私だけなのだろうか?
 まあ、そんなイーストウッドの作品であるけれど、私は、実は、クリント・イーストウッドという俳優は嫌いじゃない。彼の代名詞である『ダーティー・ハリー』シリーズはすごーく好きである。特に70年代につくられたパート1〜3は面白い。1971年には、この『ダーティーハリー』と『フレンチ・コネクション』が製作されたのだけれど、この二つの作品は70年代ハードボイルドの傑作だったと思うし、あの寒々とした色の映像はストイックな感じさえしてとても好きである。キャラハン刑事とポパイ刑事のアンチ・ヒーロー的なキャラもよいし、こういう作品では、書割り的な役割の女性キャラだとか面倒なこと考えなくてすむのがよい。 
 まあそんなことをつらつら考えつつ、昨日は『ダーティーハリー4』を、今日は『ダーティーハリー5』をDVDで観たのだけれど、正直あんまり面白くなかった。80年代ハードボイルドを堪能できるほどこちらが成熟していないのかもしれないけれど、4と5は、1〜3と別物と考えたほうがいいだろう。ただ5のほうで、ブレイク前のリーアム・ニーソンがホラー映画の監督役で出ていたのが面白かった。